自衛隊のイラク多国籍軍参加に反対し、イラクからの自衛隊の即時撤退を求める声明
市民の意見30の会・東京
小泉首相は6月11日(日本時間)、シーアイランド・サミット閉幕直後の記者会見で、6月末のイラクへの「主権移譲」に伴い編成される多国籍軍に自衛隊を参加させることを表明しました。この突然の表明は、行政の最高責任者としてなすべき日本国内での手続きをまったく無視してなされた独断専行でした。日本が派兵して米英中心の占領に加担している中で強行されたこの暴挙は、小泉首相の独裁的政治手法の表われであり、私たちは強く抗議します。
問題はそれだけに留まりません。小泉首相の帰国後作成された「政府見解」は、自衛隊は「多国籍軍の中」に入るが、「わが国の指揮に従い、統合された司令部の指揮下に入ることはなく」、それについては「米英両政府との間で了解に達している」から、「他国の武力行使と一体化するものではない」、だから憲法違反ではない、というものでした。
しかし新たに編成される多国籍軍は米軍が指揮する連合軍であり、駐留継続の目的がすべての外国軍隊の撤退を求めるイラクの人々の抵抗を圧殺することであるのは明らかです。私たちは、自衛隊の駐留継続にも、陸上自衛隊東北方面隊の部隊の新たな派遣にも反対です。ましてこの国がいよいよ戦争にはまり込む自衛隊の多国籍軍参加を認めることはできません。
私たちは、日本政府・小泉政権に対し、イラクからの自衛隊の即時撤退を要求するとともに、多国籍軍参加の閣議決定を撤回するよう強く求めます。私たちは、イラクの人々が米英など他国の介入や圧力を受けず自分たちでイラクの復興を成し遂げることを心から支持し、日本を戦争への道から平和への道に引き戻す努力をいっそう強めることを表明します。
2004年6月30日